第十章

 

教室運営のために

(Managing Piano Studio)

 

  

生徒が教師を評価する

 

 私の知る限り、テキサス州の公立学校では、生徒が教師を評価する、ということが法律で義務づけられています。小学校でも中学校でも、そして州立大学でも例外ではありません。ですから大学では、学期の最後の授業中、教授からその評価の紙が回ってきて、それに無記名で記入し、学部のオフィスにある箱に放り込むということをやっていました。実際に学部のオフィスで副学部長に会い、その結果をどう処理するのか聞いてみたことがあります。そうしましたら、次のような答えが返ってきました。

 

1 集めた評価をクラス毎にまとめる。

2 ざっと目を通す。

3 少数の不満は無視する。

4 そのクラスの大多数に不満があり、それが具体的であった場合、審議する。場合によっては教授であってもクビ。

5 大抵の場合は問題無い。

 

 教育は上から下への一方通行では成り立ちませんし、またその逆でもうまく行かないと思います。皆がそれぞれの責任を分担し、協力しあって成功するという点に於いては、ピアノ教室も同じであるべきだと思います。

 

 大きなピアノ教室で教師を何人も抱えている場合はぜひ、生徒による教師の評価を実行するべきだと思います。また、個人のピアノ教室でも同様の評価を生徒にさせ、それを保護者に見て貰うべきでしょう。この評価を行うことにより、教師自身が、より良い教師になろうと努力するきっかけとなるでしょうし、教室の信用がさらに大きくなるかもしれません。また、こうした公平な場を与えることにより、保護者の参加を有意義にし、ピアノ教室はその更なる信頼を得ることができるでしょう。

 

 実際にテキサス州で使われているものを日本のピアノ教室用にアレンジしましたのでご覧下さい。

 

 

日付:

教師の名前:

                                                                                                     反対 ←→ 賛成

レッスン開始時刻にレッスンがはじまるか:                       1   2   3   4   5

レッスン開始時刻にレッスンの準備ができているか:        1   2   3   4   5

教師は挨拶をするか:                                                              1   2   3   4   5

教師の言葉遣いは丁寧か:                                                      1   2   3   4   5

教師は感情的にならず冷静にレッスンをするか:                1   2   3   4   5

教師は生徒に耳を傾けてくれるか:                                       1   2   3   4   5

教師は生徒の質問に答えてくれるか:                                   1   2   3   4   5

教師の説明はわかりやすいか:                                               1   2   3   4   5

教師はお手本を示してくれるか:                                           1   2   3   4   5

教師はレッスンの計画を立ててくれているか:                    1   2   3   4   5

教師はレッスンの内容を理解しているか:                            1   2   3   4   5

教師は質問の機会を与えてくれるか:                                   1   2   3   4   5

教師はレッスン終了時刻までレッスンをするか:                1   2   3   4   5

その他、気づいたことを書いて下さい:

 

 

  

新しい生徒へのインタビュー・セッション

 

 新しい生徒に会うときにお話したり、伺ったり、あるいは確認しなければならない事柄があります。

 

 ここでは、私が実際に使っていたマニュアルをご紹介します。

 

1 生徒のレベル、現在使っているメソッド、テキスト等を確認。

 

2 レッスンをキャンセルする場合、24時間前までに教師に報告すること。

 

3 生徒の家でレッスンを行う場合、椅子を一つ用意して貰う。

 

4 月謝の支払い方法を明確にする。

 

5 保護者によるレッスンの参観は遠慮して貰う。その理由を説明する。

 

6 生徒の家でレッスンを行う場合、飲み物や食べ物は出さないようにお願いする。次のレッスンがあるので教師はレッスン後すぐ帰る。毎回のレッスンに関する保護者への報告は1分あれば十分。

 

7 生徒の家でレッスンを行う場合、10分程度の時間のずれを許して貰う。

 

8 レッスンの時間帯を替えたい場合は24時間前までに教師に連絡すること。

 

9 レッスンには3者の責任分担が必要であると説明する。 

 

(1) 教師: 教える人。

(2) 保護者:生徒の練習を家庭での約束事の一部とし、練習を監督する。

(3) 生徒: 習う人、そして練習する人。

 

10 レッスンの回数が極端に少ない場合はレッスンを中止する。

 

11 レッスンの成果がでるまでには一定の時間がかかることを理解して貰う。例えば、一週間で「エリーゼのために」を弾くのは無理とか。大体3ヶ月から6ヶ月単位で生徒の上達を観察して貰う。

 

12 教師への連絡はメールが一番良い。レッスン中は電話に出ないから。

 

13 兄弟のうち一人だけしかレッスンができないような場合、料金に違いが出るかどうかを説明する。

 

14 もし、レッスンが予定より長くなっても超過料金は頂かない。理由なしにレッスンが短くなることは無い。

 

15 ピアノを教える義務は保護者には無い。教えるのは先生の仕事。

 

16 生徒がレッスンに遅れた場合どうするか明確にする。

 

17 保護者はレッスンのための準備を生徒と一緒にやってはいけない。練習は生徒の義務。わからない部分があれば次回のレッスンで教師に聞く。

 

18 レッスンに使っているテキストが生徒に合っているかどうか教師は保証しない。使ってみないとわからないケースがある。

 

19 生徒に使わせるテキストはやさしすぎると感じる場合があるが、がっかりしないこと。

 

20 年に一度、レッスン料金が変わる。

 

 

 これらの例は新しい生徒に会ったとき、いかに効率よく一時間以内に面会を終えるかを考えて、使っていたものです。それぞれ状況が違うと思いますので教師なりにアレンジするべきでしょう。

 

 これは教室のポリシーとは違います。ポリシーはきちんと文章にして生徒に配布するものです。私の教室のポリシーもまだアメリカのホームページに残っていますのでそちらもご覧下さい。「あとがき」にそのアドレスを載せました。また、いろいろな先生方がそれぞれのホームページの中で「約束事」或いは「教室規約」と書かれていますので、そちらも参考になるかと思います。

 

 

ピアノ教師の一般的な基本姿勢

 

 教師のために書いたマニュアルを紹介しましょう。項目毎に解説を付けました。これはあくまでサンプルとしてお使い下さい。

 

 1 教師は全身全霊をレッスンに注ぎ、生徒も保護者も教師も、皆が満足できるレッスン作りに努めましょう。

 

 教師にとっても生徒にとっても、ピアノのレッスンは楽しいものでありたいものです。生徒各自の目標をたて、それが達成されたときの喜びは皆にとってうれしいものです。 

 

 アメリカ人の親の多くはレッスンの後に、子どもに「レッスン楽しかった?」と聞きます。日本で半スパルタ的なレッスンを受けてきた私に取っては、はじめ、「教師はこんなに真剣に教えているのに楽しかったなど、冗談ではないか。」と思いましたが、これを理解出来るようになるまでには何年もかかりました。

 

 2 怒ったり叱ったりしてはいけません。その必要が無いからです。

 

 アメリカの大学でピアノ教育法の授業を受けていましたが、教授からこの言葉を聞いた時、耳を疑いました。「生徒を叱らないで、いったいどうやって指導したらいいのだろう?」というのが第一印象でした。 生徒を叱るのが教師の役目だと思っていましたから。 

 

 日本でレッスンを受けていたときは、叱る事=励まし=愛情、と考えておりました。 自分自身ピアノを教えながら、この言葉に気が付かされるには、やはり何年もかかりました。一つのカルチャーショックだったのですね。

 

 日本はどうであれここはアメリカ。「郷に従え。」という具合に、しばらくは我慢して教えておりました。

  

 それで、小さな子どもに対しても、言えばわかるのだ。また、わからなくても冷静に付き合っていけるものなのだ、ということを発見したのでした。

 

 その後は一切、怒ったり、叱ったり、感情的になったりせずにレッスンを行っております。

 

 3 感情を入れ過ぎず、常に冷静に指導しましょう。

 

 日本よりもっと封建的なロシアの学校では、教授が大きな声を上げたり、感情をむき出しにしていました。これは傲慢さの現れであり、教師として大いに反省すべきでしょう。 アメリカの先生方は全くそういうことはありませんでした。

 

 実際自分が教師としてレッスンをしてきましたが、冷静沈着に理論的かつ建設的なレッスンをした方が、その効果が上がるように思います。

 

 4 徹底的に優しい先生で通しましょう。 レッスンが易しいという事ではありません。

 

 過去20年間、私自身、アメリカ中で最も厳しいピアノ教師の中の一人だったと思っております。生徒個人個人の目標達成のためには、ありとあらゆる手段を取る覚悟でやってきました。そのための生徒への要求は半端な物ではありませんでした。

 

 例えば生徒にシューマンの「楽しき農夫」を弾かせたとき、シューマンがどこの国のどんな作曲家で、その奥さんがだれで、同じ時代にはどんな作曲家がいて、という話から始まり、実際の演奏ではフレーズ、カデンツ、バランス、ペダル等、生徒が気の毒だと思うほど厳しいレッスンを行いました。

 

 でもその後、生徒達はどうなったでしょうか?自分で言うのも変ですが、私の生徒は皆ピアノが上手です。 

 

 こういった厳しくかつ複雑な作業の工程に於いて、教師が怖い存在である必要は全くありません。教師は常に優しく生徒と接しながら厳しいレッスンをすることが可能なのです。

 

 5 教師は子供言葉を使ってはいけません。

例:ちっちゃい× ちいさい〇  おっきい× おおきい〇

 

 子どもはシビアに大人を観察しています。また、子どもは大人のまねをしますので言葉遣いには気をつけたいものです。

 

 アメリカで教えていた日本人の生徒の親から、ピアノを習い始めてから子どもの言葉遣いがきれいになったと喜ばれたことがあります。正しい言葉遣いもピアノ教育の中の重要な部分だと思います。

 

 6 自尊心を傷つけると思われる否定的な表現は一切使ってはいけません。

例: 下手、バカなど 

 

 生徒がピアノを上手に弾いたときはもちろん、上手でない場合でもどこか良い所を探して褒めます。100%ダメな事はあり得ませんから。 

 

 上手ですねと褒めた上で、具体的に良い点を挙げるべきです。

 

 しかし、あまり上手ではないときに、反対語である「下手」という言葉を使ってはいけません。そのかわりに、「直すべき点」、と言ってはいかがでしょうか。 

 

 7 生徒が子供であっても命令的な言葉を使ってはいけません。

例: 〜しなさい× 〜してください〇

 

 日本の音大に在学中、教職のクラスを取りましたが、そこで生徒に対する正しい言葉遣いを教わりました。良いことを教わったと思っております。 

 

 教師と生徒の音楽的レベルは比較には及びませんが、人間同士という点では平等です。 生徒が子どもであっても一個人としての尊厳を大切にしましょう。

 

 8 人生の先輩としての高齢者を大切にし、謙虚にピアノの指導をさせていただきましょう。また、初心者だからといって、大人の生徒を子供扱いしてはいけません。

 

 特に若い教師にとって、自分より年上の生徒に指導するのはやりづらいものです。しかし、そこはプロとしての自覚を持ってがんばりましょう。大人の生徒さん達も先生を信頼して教室に来て下さっていると思います。

 

 私が教えさせて頂いた最高齢者は76歳です。このような方達とお付き合いさせて頂きますと、いろいろと教えて頂くことが多いものです。教える人である教師が逆に教えられることがたくさんありますが、それも良いことだと思っています。謙虚に耳を傾けたいものです。

 

 ここで強調したいのは、初心者でも決して子ども扱いをしてはならないということです。大人用の教本が多数出版されています。初級の場合でも子ども用の絵の付いたテキストは控え、なるべくお好きな曲をお選び頂き、レッスンを楽しんで頂きたいと思います。

 

 9 教師だからといって威張ってはいけません。偉そうな言動は慎み、謙虚な姿勢・言葉遣い、そして笑顔で生徒を気持ちよくお迎えしましょう。

 

 なんだかきれいな言葉が並びましたが決して教師が卑下するという意味ではありません。

 

 10 ごますりや過度のお世辞は控えましょう。

 

 限られたレッスン時間です。良いレッスンを行うことが教師の第一使命ですから、つまらないことに時間を遣いたくないものです。

 

 人間関係を円滑にするための方法は各々考えましょう。

 

 11 生徒との個人的な付き合いは避けるべきです。

 

 教師と生徒の関係は、友達同士の関係にはなり得ません。教師としての立場をわきまえて行動するべきでしょう。

 

 生徒の親から食事に招待されたとか、逆に教師側から生徒の家庭を訪れることもありますが、あくまで教師と生徒の関係の範囲の話です。

 

 教師と生徒の関係は離れすぎてもいけませんが、接近しすぎても成り立ちません。ある程度の距離が必要でしょう。

 

 12 過度の香水の使用は慎みましょう。

 

 ピアノ教師は生徒との身体的な距離が近いため、過剰な香水の使用は生徒にとって気分が悪くなるものです。 

 

 逆に生徒の香水の臭いで気分が悪くなるケースもありますが、レッスンはせいぜい1時間です。我慢しましょう。また、口臭にも気をつけましょう。

 

 13 レッスン時の教師の服装は原則としてカジュアルで結構ですが、教師としてふさわしくない格好は慎みましょう。

 

 個人レッスンの場合、教師の格好はTシャツでも良いですが、汚れや臭いの無いものにしましょう。ジーンズでも良いですがカットオフはいけません。また、裸足もいけません。スリッパまたはサンダルを履きましょう。ボサボサ頭や無精ひげはいけません。常に清潔感を心がけましょう。

 

14 生徒の個人的な情報は絶対に外に漏らしてはいけません。

 

 言うまでもなく、これは非常に重要な事柄です。法律が絡んできますので、気をつけましょう。

 

 

マニュアル

 

 これも教師のためのものです。サンプルとしてお使い下さい。

 

 1 レッスンに於いて

 

  (1) レッスン前

 

 レッスン開始時刻の10分前には生徒をお迎えする準備を完了しましょう。暖房、冷房、ピアノのふた、電灯、消臭剤等。

 

 レッスン開始時刻が教師の理由により遅れた場合、その分レッスン終了時刻を遅らせましょう。生徒には遅刻の理由を説明した上で謝罪しましょう。

 

 ピアノ教室のポリシーとして、生徒に対し最低〇〇分間のレッスンを保証すると同時に、10分以内の時間のズレを了解頂いています。

 

 生徒の希望により、レッスン開始予定時刻より早くレッスンを始めた場合、その分早くレッスンを修了しても構いません。

 

 やむを得ない場合以外、生徒にレッスン時間の変更をお願いしてはいけません。

 

 教師が15分以上遅刻した場合、払い戻しの対象になります。(「営業」をご覧ください。)この場合、次のレッスンの都合上、レッスン終了予定時刻にレッスンを終了しましょう。当然レッスンは短くなります。

 

 生徒が遅刻した場合、教師は最低20分間は待ちましょう。教室のポリシーにもそう書かれています。レッスン終了時刻は変わりません。レッスンが短くなりますが、払い戻しの対象にはなりません。またこの場合、生徒からの補習の要求は断りましょう。

 

 レッスン開始予定時刻から20分経っても生徒が現れない場合、残りの時間は教師の自由時間となります。次のレッスンが無い場合は帰宅しても構いません。

 

 レッスンの前には鏡を見てスマイルの練習をしましょう。

 

 生徒には、「こんにちは」、「お元気ですか?」等の声をかけましょう。

 

  (2) レッスン中

 

 レッスン中は電話の応対を禁止します。電話が鳴っても出てはいけません。教室の留守番電話は常にオンにしましょう。携帯電話はオフにしましょう。保護者との連絡は原則としてコンピューターのメールとします。教室のポリシーとして、レッスン中は電話には出られない旨、保護者または家族に通達済みです。

 

 レッスンに関する生徒からの質問には誠意を持ってお答えしましょう。教師に対する個人的な質問への回答は拒否しましょう。同時に、業務上必要な場合を除き、生徒への個人的な質問をしてはいけません。  

 

 生徒の使う椅子の高さ、レッスン室の気温等、生徒の心地よい環境作りに努めましょう。

 

 レッスン中の飲食は原則禁止です。但し、生徒のアメ、ガム程度までなら黙認しても宜しいでしょう。

 

  (3) レッスン後

 

 レッスン後、生徒の良い所を褒め、良いレッスンであったことを告げましょう。

 

 「さようなら」、「お気を付けて」、「また来週」等の声をかけましょう。

 

 2 教師の技術的な面に於いて

 

  (1) 基本

 

 第一級のピアノ教室を目指すため、ピアノレッスンは必ずしも易しくありません。良いところは良い、直すところは直すというように、教師には、はっきりした態度が要求されます。

 

 生徒一人一人の短期計画(2〜3ヶ月)と長期計画(2〜3年)に関して答えられるよう準備しましょう。

 

 生徒各自に対し、独自の目標を立てます。それに向かって、例えば「学期末にはどこまで行きましょう。」、または「学年末までには、どこまで行きましょう。」といった具合です。

 

 目標が達成されたかどうかの確認作業が必要です。時期は、学期末や学年末、またインターナショナルスクールの生徒でしたら休暇の前に、5分から10分の時間を設けて生徒とディスカッションをします。

 

 目標が達成できたら、当然褒めますし、出来なかったら、一緒に問題点を探し、次の目標作成の手がかりとします。

 

 欠点を指摘するより、良いところを探して褒める方がレッスン効果が上がります。心がけましょう。

 

 レッスン中、生徒が指・腕・体の一部の痛みを訴えた場合、直ちにピアノを弾かせるのを止めさせ、音楽理論、聴音、ソルフェージュ、音楽クイズ等、ピアノを使わないレッスンに切り替えましょう。

 

 手首の動かし方の指導、腕の使い方の指導等、教育上どうしても必要な場合以外は、生徒の身体への接触を禁止します。やむを得ない場合は、必ず「失礼します。」、「手首をつかみます。」等、あらかじめ声をかけましょう。

 

 レッスン終了時刻前の5分間は、生徒の質問の時間として確保しましょう。もし質問が無い、または時間が余った場合は、レッスンの続きをしたり、次週の予告をしたりします。

 

 理由がある場合以外は、レッスン終了予定時刻より前にはレッスンは終わりません。生徒より頂いたお金の分は、きちんと教えましょう。

 

 生徒の手の指の爪が長すぎると判断した時は、直ちに切らせましょう。生徒が自分で出来ない場合は教師が行います。鍵盤の間に爪がはさまり怪我をする恐れがあります。

 

 爪切りは備品として各種用意してあります。

 

 大人の生徒で爪を切りたくない人には必ず、怪我の恐れがあるという旨お伝えした上で、怪我をしないよう、指を伸ばした状態でペタペタ弾かせましょう。

 

 レッスンの中で褒めるようなところが全くなく、そういう状態が数週間続くような場合は、何か問題があります。所長に相談しましょう。怒ってはいけません。

 

 (2) 宿題帳

 

 生徒全員にレッスン帳を支給し、レッスン毎に宿題を記載しましょう。大人の生徒の場合はこの限りではありません。

 

 宿題は明確かつ具体的に出します。例えば、この本は「このページからこのページ」といった大雑把なものではなく、「ページ12,13,14・・・」という具合です。 

 

 これよって次回のレッスンで、どのページをパスしたのかがわかります。

 

 宿題帳の存在により、生徒が「来週までに何をやったらいいのかわからない。」という事態を避けることができます。

 

 宿題帳は鉛筆書きにし、毎週生徒に持って帰らせます。ずる賢い生徒は宿題帳を書き換えますので、それを見破る方法を教師が考えましょう。

 

 宿題帳はピアノ教室より無料で支給されます。

 

 

 3 営業

 

 教師が遅刻した場合、罰金の対象となります。1分につき 〇〇円。生徒が迷惑します。

 

 教師が15分以上遅刻した場合、払い戻しの対象となりますので、罰金は〇〇円となります。

 

 悪天候や災害、事故等により、やむを得ず教師が遅刻または欠席しなければならない場合、一刻も早く生徒に連絡しメイクアップ(補習)の約束を取りましょう。メイクアップができない場合は払い戻しの対象となります。

 

 天気の悪い日は早めに家を出ましょう。

 

 教師の無断欠勤は解雇処分の対象となります。

 

 レッスン料は月の第一回のレッスン時に徴収しましょう。

 

 生徒がレッスン料を忘れた場合、第二週に徴収しましょう。第二週までにレッスン料が納められたら延滞金はありません。

 

 レッスン料が第二週に払われなかった場合、延滞料金の対象になります。

 

 生徒からのレッスン料の値引き交渉は一切致しませんので断りましょう。

 

 業務上、生徒を食事や演奏会等に誘わなければならない場合は所長の許可を得ましょう。その際、飲食店、チケット売り場等から領収書を受け取りましょう。教室の経費となります。

 

 備品等の購入の際は所長の許可を得た上で行い、領収書を受け取りましょう。経費となります。

 

 

 4 教室運営

 

 教師はピアノ教室の美化に努め、常に整理整頓を心がけましょう。

 

 教師は教室掃除の義務を負いません。

 

 ピアノ教室内で、事故や災害または持病ににより、生徒の怪我、病気等が発生した場合、必要であれば速やかに救急車を呼びましょう。その後、保護者または家族の方に連絡しましょう。

 

 火災が発生した場合、生徒と教師自身は速やかに避難し、消防署に通報しましょう。

 

 地震、台風等の災害が生じた場合、人身の安全を第一に考え、適切な行動を取りましょう。

 

 ピアノ教室以外での生徒の怪我、病気に関する責任は負いません。

 

 楽器に不具合を発見した場合は直ちに所長に連絡しましょう。

 

 ピアノの上には花瓶、グラス等、水の入った物を置いてはいけません。

 

 レッスン室内、トイレは禁煙です。

 

 一日のレッスン終了後はマニュアルに沿って火の元のチェック、消灯等を行い、施錠をして帰宅しましょう。

©2005新谷有功

 

​新谷有功 著